糖度(Brix.)と人間が感じる甘さは別物。 糖度計は何を測っているの?
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最近の桃やスイカには、糖度○○%以上! ってシールが貼ってありますが、いざ食べてみると・・・ん~~~? ってなることありますよね。
糖度○○%以上って書いてあるのに、と思いますが実は糖度=甘さとは必ずしもならないんです。
糖度、Brix.って何?
Wikipediaでは以下のように書かれています。
糖度(とうど)とは、果実や果実飲料では糖含量、ジャム類では可溶性固形分の含量、または、精糖業界では、ショ糖含量の指標となる値である。
Brix(ブリックス)値は、主に食品産業のワイン、精糖、果実農業などで、ショ糖(いわゆる砂糖)、果糖、転化糖、ブドウ糖など、いわゆる糖の含有量を測るために、糖度として用いられる物理量である。
つまり、糖度、Brix.は砂糖の量に近いけど、ジャム類では溶けている物質全部を含むよ、ということです。
純粋に砂糖の量ではないんですね。
糖度(Brix.)はどうやって測っている?
一般的に糖度計は光の屈折率を測定し、その角度から砂糖の量を計算しているだけです。飲み物にストローを入れたとき、見る角度によってはストローが曲がったりずれたりして見えることありません?あれはストローが曲がっているのではなく、光の屈折で曲がっているように見えるだけなんです。
この光を曲げる能力は水だけでなく、砂糖、塩などいろいろな物質が持っています。そしてこれらの物質の量が多いと屈折率が高くなりますので、その物質がたくさん含まれているということになります。
ちなみに、最近見かける非破壊糖度計は糖が特定の波長の光を吸収/反射することを利用して測定しています。
光の屈折能力を持つ物質は?
屈折率と糖度(Brix.)との関係を下の図に示します。
糖度(Brix.)8ぐらいに「いちご」と「レモン」がありますので、糖度は同じぐらいということです。
でも、レモンを甘いと思う人はいないですよね?
つまり、糖度と甘さはつながらないんです。
他のデータも探してみました。
こちらは物質と屈折率の対応表です。これを見ても、スイカよりニンニクが甘いとは全く思えないです。。。
まとめ
糖度計は光を屈折させる物質がどのくらい溶けているかを見ているだけです。
溶けている物質がほとんど砂糖の場合は糖度が高い=甘いとなりそうですが、それ以外の場合は注意が必要ですね。
過信せず、目安として使うのがいいと思います。
ちなみに糖の量をちゃんと測るなら、糖だけを抽出してその糖含量を測定する必要があります。
オススメ糖度計は1択!
このポケット糖度計ですね。簡単に測定できます。